介護職を目指す中高年の増加

介護の仕事は、無資格者も正社員として就職でき、新入職時から年収300万円前後を望める点が大きな魅力です。
政府が医療・福祉で働く人材確保を目的とする施策を推進しているため、介護職へ転職するチャンスと考えている方は少なくないでしょう。

介護福祉士や精神保健福祉士などの国家資格を持っている方であれば給与アップを望みやすいが、大卒者が約2年間通信講座を受講して試験に合格しなければ有資格者として働き始めることができません。
しかし、40代からでも少ない負担で得られる介護の資格もあります。
介護業界初心者に最も人気がある介護職員初任者研修は、最短1ヶ月で取得できるところもあります。更に、知的障害者の送迎を担うガイドヘルパーは最短1日で取得することも可能です。

現時点で、景気は緩やかに回復しているものの、中高年の転職・再就職は厳しい状況に至っています。
厚生労働省によると、2014年12月の全職業の有効求人倍率は1.15倍となっており、年齢別にみると40~54歳では0.88~0.94倍を推移しています。
40歳以上の人手は飽和状態です。

一方、介護職は2.67倍に到達していることから、中高年の再就職活動が盛んであることが読み取れます。
長期間に渡って安定的に働ける職種としての注目度は軒並み高まっています。
国が設けている求職者支援制度の介護福祉のコースを受講している者の6割を中高年の男性が占めています。
年齢を理由に一般企業で再就職できなかったものの、介護の現場での新境地の開拓の成功している40代以降の男性が増加傾向にあるようです。